Date: Mon, 6 Sep 2004 12:54:23 +0900

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* PM Kyushu Letters No.13 2004.9.6 *
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(1) 第12回研究会開催予定
  *** 参加の方は9/14(火)までに、pmk@minnie.ai.kyutech.ac.jp へ ***
(2) 第11回研究会開催状況
(3) TOC-WG開催状況
(4) その他

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(1) 第12回研究会開催予定
日時: 9月17日(金) 18:30-20:30

アジェンダ:
 18:30-19:30 講演 秋山氏(日本IBM)
  「高成熟度レベルプロセス実現のための定量的アプローチ
     −CMMIモデルの効果的参照を踏まえて−   」

  この講演では、CMMIモデルとそれに基づく高成熟度レベルプロセスの概要
と期待効果を述べる。CMMIモデルを参照するプロセス改善は予想に反して容易
に前進しないことが多い。例えば、SW-CMMモデルとCMMIモデル利用の場合のプ
ロセス改善のスピードはそれほど変わっていない。これは、CMMIモデルが組織
プロセス実現に簡単には利用できないことを示している。CMMIモデルの解釈と
意味の把握、および、効果的なプロセス改善の一助となるように、CMMIモデル
の背景とここまで発展するまでの歴史なども紹介する。(講演40分、QA20分)

 19:30-20:00 ワーキング・グループ 隅田氏・堀氏(安川情報システム)
  「ソフトウェア・プロセスWGの活動内容について」
 20:00-20:30 ディスカッション

場所: 九州工業大学

*** 参加の方は9/14(火)までに、
	pmk@minnie.ai.kyutech.ac.jp へ連絡願います ***

(2) 第11回研究会開催状況
8月5日(木)17:30-20:30に、北九州市内の安川電機にて開催し、23名が参加し、
以下を実施しました。

(見学会)
17:30-18:30 安川電機 ロボット工場見学
(研究会)
18:30-19:15 講演(1)  堀川氏(安川電機)
 「ビジネスプロセス革新事例紹介」
19:15-20:00 講演(2)  古屋氏(九州国際大学)
  「IPRA(リスクマネジメントツールとしてのその先進性)」
20:00-20:30 ディスカッション

(3) TOC-WG開催状況 白土氏(ジュントス)

6月18日から7月31日にかけ、全5回の日程でTOC-WGを開催。参加者は17名。国
内のTOC推進リーダーである佐々木俊雄氏(TOC研究舎代表)のファシリテート
のもと、ワークショップ形式で現場の問題について議論しながら、今話題の
「クリティカルチェーン」について学習。
なごやかな雰囲気の中でも、毎回熱心な議論が繰り広げられていた。終了後の
アンケートでも、8割以上の方が「興味を持った。もっと勉強したい」と回答
しており、今後九州でTOCベースのPM手法が普及するきっかけを作れたと思う。
(本メール巻末にTOC-WGワークショップ総括を掲載)

(4) その他
皆様の寄稿記事を歓迎します。記事は極力短く願います。
レターのご意見もお寄せ下さい。

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プロジェクトマネジメント学会九州支部
 http://pmk.minnie.ai.kyutech.ac.jp/
   レターのバックナンバーをご覧になれます。
 pmk@minnie.ai.kyutech.ac.jp
   レターが今後不要な方はお知らせ下さい。
発行 橋本正明

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(TOC-WGワークショップ総括)
TOC−WGで事務局を担当いたしました白土@ジュントスです。ご参加頂きまし
た皆様、お疲れ様でした。
本WGは、理論だけではなく「プロジェクト管理上、現実に起こっている問題」
をベースに解決策を探る、というコンセプトのもと、グループ討議やゲームを
取り入れながら理解を深めていくというスタイルで進みました。
本WGのまとめとして、全5回を簡単にレビューしたいと思います。

第1回:「プロジェクト管理が抱えている問題って?」
6月18日実施@九州工業大学
WG全体の狙いを解説した後、プロジェクト管理が抱える問題について、改善策
の提案コンテストを行う。
4つのグループごとに、スケジュールが遅れる、スキルアップが難しい、予算
を守れない、など様々な問題が提示され、これらの原因および過去にとってき
た対策について議論した。
コンテスト終了後、これらの問題を解決するための思考法として「TOC思考プ
ロセス」が紹介される。

第2回:「プロジェクトの問題を解決する手がかりを探る!
	−問題を対立の構図で捉える」
7月2日実施@九州工業大学
初回であげた問題の背景について吟味。
そのいくつかを「対立の構図」で捉え、その背後にある「前提・仮定」を浮か
び上がらせた。
そして、その「前提・仮定」を無効にする条件(=対立を解消する条件)を見
つけることを試みる。
普段使わない思考法に対し、受講生の中には当初戸惑いが見られたものの、概
ね「解決の方向性」が出てきた。

第3回:「プロジェクト管理の実態‐計画時、
	実行時に潜む心理的なメカニズム」
7月10日実施@九産大「大会議室」
これまで見てきた問題について、「現場の実態はどうか?」という視点で捉え
てみる。
まずは、計画時点での実態が浮かび上がらせる。
一律カット対策、確実に終わる納期で見積もる、仕事の掛け持ちを考慮する、
など・・・。
つまり「計画には十分な余裕が含まれている」のである。
それにも関わらず、なぜプロジェクトは遅れるのか?次に、実行時点での実態
を見てみる。
優先順位がころころ変わる、学生シンドローム、パーキンソンの法則、リソー
スの競合・複数業務の掛け持ち、など・・・。
十分にあったはずの余裕が浪費されるメカニズムが見えてきた。

第4回:「マルチタスクの弊害−遅く始めると早く終わる??」
7月30日実施@九州工業大学
「計画時点で十分に含まれた余裕が実行段階で無駄にされる」背景として、
「マルチタスキング」を取上げ、その弊害と解決の方向性について「クリップ
ゲーム」を通じて体験。
さらに、TOCベースでのプロジェクト管理(TOC−PM)を行う上で必要不可欠な
「スループット計算」についてもふれる。
これまでの企業管理の本流である「原価計算」との違いに、かなりの戸惑いが
見られたものの、なんとなくイメージをつかんで頂けたかと思う。

第5回:「どうやって自社に導入するか?&海外の事例研究」
7月31日実施@九産大「大会議室」
「TOC−PM」の目玉である「バッファー・マネジメント」について学習。
そして、全5回のまとめとして「自社でCCPMを導入する際の実行計画」を作成
した(前提条件ツリーの活用)。
また、海外での導入事例(Gray-Syracuse、Boeingの事例)を紹介し、EVMと
CCPMの関係についても考察。
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